書籍紹介: 『#100日チャレンジ』プログラミング x ChatGPTで"自分だけのHACK"を見つけた挑戦譚¶
本書は、大学4年生が「宿題をサボるため」にChatGPTを活用して、それをきっかけに「#100日チャレンジ」で毎日1本ずつアプリを作り続ける話です。編集者さんから年末に恵贈頂き、スキマ時間で読もうかなと思ったら、予想外に面白くてほぼ1日で読み終わってしまいました。
学習探求というより、冒険譚¶
本書の面白さは、ChatGPTを"宿題回避ツール"として使い始めたはずの「怠惰」な著者が、いつしか「作品作りの主体は私だ!」と意識を変化させていく心情の変化のプロセスが描かれている所にあると思います。編集者さんからは "PythonプログラミングをChatGPTで学んだ大学生の「AI駆動型プログラミング学習探究記」の本" と紹介頂いていましたが、私は本書を学習探究というより、 プログラミングとChatGPTを題材にした冒険譚 だと思いました。プログラミング教育のセオリーとか常識を完全無視で進んでいくあたりは異世界転生もの [1] っぽい感じもします。
オビには「オセロを作って! 」と指示しているように書いていますが、実際には関数を1つずつ生成させるプロンプトで指示した、という話が ASCII.jp:女子大生が100日連続で生成AIで100本のプログラムを書いたらどうなったか? で紹介されていました(この記事も超長いけど面白い)。書籍内でもChatGPTとの付き合い方の変遷が描かれていて、実践しているからこそのリアリティがあります(って言うか実話でしたね)。
文章も読みやすく、初めての執筆とは思えませんでした。なので「執筆もChatGPTにやってもらったのかな」と思ったら、執筆時にはAI使用禁止が厳命 [2] されていたらしく、執筆のためにイチから書き方や物語の構成を学び、習得したスキルをフル活用して書き上げたそうです。まるで「目的に合わせたスキル獲得を最短ルートで行う方法を見出す才能」を持っているかのようです。マジかよ…すごい。
プログラミング初心者の方はもちろん、色々な人に刺激になる、お勧めの1冊だと思います。
書籍概要¶
- 書籍名:
#100日チャレンジ 毎日連続100本アプリを作ったら人生が変わった
- 出版社:
日経BP
- 著者:
大塚あみ (著)
- ページ数:
224
- 金額:
1800円+税
- 発売時期:
2025/01/11
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