PyCon PH 2024 に参加しました¶
2月末にフィリピンで開催された、PyCon Philippines 2024に参加しました。 フィリピンのPyConは他の国のPyConとはだいぶ違った雰囲気で、Pythonコミュニティの多様性、そしてエネルギーを感じました。
イベント概要¶
- イベント名:
PyCon PH 2024
- 公式ウェブサイト:
- 日付:
2024年2月25日(日)、26日(月)
- 場所:
Makati Sports Center, Manila, Philippines
- 写真:
参加時のスクラップが https://scrapbox.io/shimizukawa/PyCon_PH_2024 にあります。
総括¶
PyCon PH 2024は、参加者同士が積極的に交流し、情報交換を行う熱気に満ちたイベントでした。
みんなノリが良い!写真撮って良い?と聞けば「フォーッ!」て盛り上がるし、ガンガン質問する。日本や他の国のPyConとは大分違う雰囲気で、トーク中も自由な雰囲気での雑談が認められている点は大きなハッカソンのトーク大会という感じで、他国のPyConとは異なる印象でした。
キーノートは災害時対策とPyData、Pythonの最新動向、AIと開発者の付き合い方。トークはAI、機械学習、LLM、データモデル、開発速度、などなど。自分が聞いた範囲では、LLM/AI/PyDataが6割くらい?というイメージでした。LTもあったけど別トラック開催だったたこともあり参加せず。
日本からは3名参加しました。自分と、@ymotongpoooはトークセッションで登壇、 @iqbalabdはパネルディスカッションで登壇しました。
自分のトークはPythonコアのプロトコル仕様について興味を持ってもらう内容で、AIや機械学習のトークが多い中でどのような反応になるか不安でした。トーク後には「面白かった」と声をかけてくれる人や、質問しにきてくれた人が何人もいて、なかなか良い反応が得られたのはとても嬉しかったです。
スポンサーブースは特に初日の日曜午前中に活気がありました(キーノート中でも全体が賑やか)。多くの参加者がブースを回り、スタンプラリーを楽しんでいる様子で盛り上がってました。
コーヒーが9時頃と15時頃にあったけどすぐに品切れになってしまった。15時の休憩に2日ともパスタが出されて、美味しいんだけどオヤツ的なものを期待したのでちょっと不意を突かれた感じでした。ランチは2日ともフィリピン料理でとても美味しかった。
2日間のイベント中、お酒はゼロ。公式パーティーかと思ったPyNightはギターを弾いてみんなで歌う会だし、招待パーティーも食事中の飲物は水。お酒と食べ物がなくても盛り上がってずっと話して居られる感じでした。
2024/02/25 (日)¶
9:00~ イベントのオープニング。10分くらいで短くおわりました。
キーノート1
災害時の物資配布と交通網の効率化についてでした。
島が数千もあるフィリピン独特の地理的条件を考慮した上での、災害対策の研究がテーマでした。
前倒しで始まって、トークも短かめで早く次に進むのかと思いきや、質疑応答が時間いっぱいまで続きました。学生からの質問が多かったような印象です。
自分は、英語の流れが速くてほとんど把握できませんでした...
キーノート2
Michael Kennedyさん。 Python Software Foundationフェロー、著名ポッドキャスト Python Bytes Podcast ホスト
Pythonの2024年時点での状況について話されました。
PythonがTIOBEインデックスで1位になるなど、その人気と利用の拡大について話がありました。
StackOverflowの質問数が、AI Chatの登場でガックリ下がっているというのは面白かった。
有用なライブラリやプロジェクトについて数多く紹介されていて、自分もそれぞれチェックしてみました。
メモが長いので詳しくは ScrapboxのKeynote2 を参照ください
1日目の写真とツイートをいくつか
2024/02/26 (月)¶
9:30~ キーノート3
Matt Harrisonさん。スタンフォード大学卒のCSエキスパート、Python書籍多数。
AIとプログラマーの関係について、競合ではなくパートナーとしての関係が強調されました。
メモが長いので詳しくは ScrapboxのKeynote3 を参照ください
自分のトークセッション
Pythonの
len()
関数の内部動作について話しました。質疑応答: Q.「
"".join()
は混乱しませんか?」A.「最近TypeScript使ってる時間が多いんだけど、たまにPythonに戻ると間違えますね。でもCopilotが直してくれるから大丈夫」他にも多くの質問を頂きました。詳しくは Scrapboxの質疑応答 を参照ください
2日目の写真とツイートをいくつか
イベント感想¶
PyCon Philippines 2024に参加して、フィリピンのPythonコミュニティの熱意と友好的な雰囲気に触れることができました。特に、トークセッション後に参加者から直接フィードバックをもらえたのはコロナ禍以前以来の数年ぶりで、イベント参加して登壇してよかった!と思える瞬間でした。
みんなとの別れ際の挨拶は「See you in next PyCon anywhere! またどこかのPyConで!」。
今年はまだ2カ月が過ぎたばかり。日本のPyConだけでなく、PyCon APAC(インドネシア)にも行きたいし、他にも行きたいモチベーションが高まってきました。いけるかなー、行きたいなー。英語がんばろー。